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2016年 Vol.42-No.4

1.会議・委員会
⑴ 第5回定時総会(5月24日)

メルパルク東京(東京都港区芝公園)において,247名(委任出席含む)の出席をもって開催した。今村会長より,昨年度は,1月に急遽補助事業が決まったが,預金残高が少ない期末と重なったことから資金繰りが厳しくなり,初めて銀行より運転資金を借用するなど大変な年であったが,平成27年度の決算は,新規及び更新登録薬剤が多かったことや木材保存士の更新者も多く,また,事務局の効率化を図るなどした結果,880万円ほどの収益を上げることができた。一方,木材保存では,2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの主要会場である新国立競技場で多くの木材が使用されることから木材保存の必要性について,建設・設計に携わる方々を対象に「都市の木質化と保存処理木材の活用」と題する解説書を作成し,広く配布することにした。引き続き木材の利用拡大に向け,木材の長期使用につなげる性能を担保するため,各種耐久性の調査や木材保存技術の向上に会員各位,関係行政庁,関係諸団体と力を合わせて実施していくので,ご協力をお願いする。

来賓として,林野庁木材産業課小島孝文課長,農林水産省食品製造課食品企画室中熊靖課長補佐,林野庁木材産業課木材製品技術室大倉弘二課長補佐,同神谷匠調査担当が紹介され,小島孝文木材産業課長より,次のご祝辞を頂戴した。

林野庁木材産業課長の小島です。本日は,第5回定時総会の開催をお祝い申し上げますとともにお招き頂きお礼を申し上げる。先ずは,この度の熊本での大地震によりお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに被災された方々にはお見舞い申し上げる。一日も早い復興を願い林野庁としても現地に職員を派遣するなど日々努力している。

一方,木材の活用では,利用する川下側の体制整備は進んでいるが,供給する川上側では切り出す際の山林所有者の権利の確保等種々の問題が明らかになり,これらを解決し安定して供給出来るよう,山林所有に関する法律等の改正に着手し一部は今国会で成立し,更に安定供給を図る為努力しているところである。また,先に今村会長よりお話しがあったが,新国立競技場の建設では多くの木材が使用されるが,ゼネコン等では木材利用の経験が少なく木材保存の必要性に関する資料の作成について相談した所,解説冊子を短期間で制作頂き感謝申し上げる。引き続き木材保存でご尽力頂きたい。

続いて,中熊靖課長補佐より,以下のご祝辞を頂戴した。

農林水産省食品産業局製造課食品規格室課長補佐の中熊です。本日は,第5回定時総会の開催をお祝い申し上げますとともにお招き頂きお礼を申し上げる。

先ずは,この度の熊本での大地震によりお亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに被災された方々にはお見舞い申し上げる。本日は木材保存に関するJAS の動向にについてご説明し挨拶としたい。JAS には製材では木材保存に関する規定はあるが,集成材,LVL,合板にはなく,2年ほど前より規定化に向け小委員会を設置し議論を重ねてきたが,本年4月に概ね製材に準ずる内容で意見が集約された。今後は,原案策定委員会に報告して今年度末には規定されると考えている。JAS に規定されて終わりでは無く,2年毎に見直す機会があるのでより良い製品が供給されるようにしていきたい。協会及び本日ご出席の方々に今後益々のご尽力をお願いする。

その後,議長に今村会長が選出され,議事審議に入った。

第1号議案 平成27年度決算書(案)が説明され,次いで監事より「平成27年度収支の状況及び財産管理の状況を会計諸帳簿により監査した結果,その内容は適正かつ正確であった。」と報告され,原案通り承認された。

第2号議案 総会議事録署名人数,副会長・常務理事の定数に関する定款変更について提案理由と改訂案が説明され,原案通り承認された。

第3号議案 理事,監事退任に伴う選任について説明され,原案通り承認された。

報告事項として,平成27年度事業報告,平成28年度事業計画及び収支予算が説明され,原案通り承認された。

次いで,議長より「以上で,予定していた議事をすべて終了した。」旨の宣言と円滑な議事進行にご協力頂いた事に対して謝辞が述べられ議案審議は終了した。

引き続き,第27回木材保存技術奨励賞に大阪ガ|スケミカル㈱片谷昌寛氏,第13回木材保存学術奨励賞に(地独)北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場伊佐治信一氏が受賞されたことが報告され,それぞれに賞状と副賞が授与された。

⑵  第1回年次大会運営委員会(6月13日)

第32回年次大会の総括及び平成29年5月23日㈫~5月24日㈬にメルパルク東京(東京都港区芝公園)において開催する第33回年次大会の運営等について審議した。

⑶ 木材保存編集委員会(6月13日)および同幹事会(7月11日)

木材保存Vol.42 No.4の編集・校正を行った。

2.事 業
⑴ 第32回年次大会(5月24日~25日)

メルパルク東京(東京都港区芝公園)において開催した(参加者169名)。24日には,60分のポスターセッションを設けて24件のポスター発表を開催し,ベストポスター賞と優秀ポスター賞各1件が選考され,総会の懇親会にて発表された。引き続き,昨年の第26回木材保存技術奨励賞の大同英則氏(三井化学アグロ株式会社)と第12回木材保存学術奨励賞の石川敦子氏(森林総合研究所)による受賞記念講演が行われた。

25日は,8件の口頭発表が行なわれた。その間,11団体等(企業:5社,委員会:6組織)により展示会場にて,企業展示・委員会活動報告が開催された。引き続き,公開シンポジウムが山本幸一氏(森林総合研究所)のコーディネートのもと,「木材保存剤の変遷と分析の最前線」をテーマとして開催され,「木材保存剤の変遷と今後の有り方」土居修一氏(筑波大元教授),「木材保存剤の長期安定性評価に向けた取組み」桃原郁夫氏(森林総合研究所),「木材保存剤の定量分析方法の効率化・高精度化に向けた取組み」宮内輝久(北海道立総合研究機構林産試験場)に講演を頂いた。その後,講演者をパネリストにして討論が行われた。

⑵ 地域材利用拡大緊急対策事業(6月14日)

「大規模木造建築物における木質外構部材の耐候性向上・維持管理技術の確立」の第一回委員会を,北海道立総合研究機構林産試験場,山形県工業技術センター,森林総合研究所,東京電機大学,東京都立産業技術研究センター,大阪ガスケミカル㈱,越井木材工業㈱,広島県立東部工業技術センター,熊本県林業研究指導所の参加を得て開催した。また,7月15日より開始する試験に必要とする外構部材,測定機器,装置の手配を完了した。

⑶ 木材防腐・防蟻剤の実用化研究会の開催(5月19日,6月30日,7月15日)

会員企業の2社より設置要請を受け,委員を選任し今後の進め方を検討する委員会及び実用化にむけた第1回工場実験を実施した。

3.その他
⑴ 平成28年度日本木材保存剤工業会総会(6月24日)

八重洲カンファレンスビルにて開催され,平成27年度決算報告,平成28年度予算案について審議され原案通り承認された。事務局を委嘱されている事から,鈴木事務局長が出席した。

⑵ 平成27年度事業の内閣府報告(6月29日)

事業年度終了後,2か月以内に提出が義務付けられているもので,当事業年度は収支相償が合っていなかったことから,平成28,29年度に改善すべく具体策を報告した。

⑶ 公益社団法人日本木材加工技術協会総会(6月30日)

木材会館で開催され,平成27年度決算報告,平成28年度予算案について審議され原案通り承認された。当協会からは,会員資格で,鈴木常務理事が出席した。

⑷ 平成28年度住宅省エネ化推進体制強化委員会(7月1日)

2020年までに新築住宅の省エネ基準への100%適合化に向け,工務店の対応技術力向上を図るための委員会が開催され,鈴木常務理事が出席した。

⑸ 木材サミット2016(7月14日)

木材利用促進の動向に係る情報交換・共有化及び木材サミット2014,2015における提案,要望事項(一般的活動,教育・人材育成等に関する課題)について検討し,今後の進め方を確認した。

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