木材保存誌コラム

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「英語が上手になるには?(2):発音を上手くなろうの回」

みちくさ vol.39 No.1 (2013)

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単語だけでも通じれば何とかなるのでは?と考えるものの、その単語でさえもなかなか通じないのが日本人英語の悩みどころです。ものの本によると、日本語にない発音を日本人が発音しようとしてもできないのは当たり前と書いてありますので、これは致し方ないことでしょう。しかし、もし単語の発音だけでも、英語風に発音できたら格好いいし、あわよくば英語がちょっとできる人のように見られる、ということになるやもしれません。

私は英語学習本研究を進める中で、発音方法を舌の使い方のイラストで解説した本や、CDを聴いて発音を脳に刷り込む方法などの色々な方法を見てきましたが、どれも私には合いませんでした(もちろん、そのハードルを乗り越えれば、良い本だとは思うのですが)。そんな挫折を経験した、或いは、しそうな方々にお勧めの英語学習本・発音編が今回ご紹介する2冊です。

「怖いくらい通じるカタカナ英語の法則―ネイティブも驚いた画期的発音術:池谷 裕二(講談社)」…脱日本人式発音をカタカナで懇切丁寧に教えてくれるベストセラー。A社のサイトの書評では賛否両論ですが、手段は問わないから直ぐにでも上手く発音したいという方には何よりのバイブルでしょう。実際、このように発音するネイティブがどのくらいいるのかは知りませんが、何よりこの通り発音すれば、問題なく通じるということは確かです。使用方法はいたって簡単、各単語を指示通りに10回ずつ以上発音する。ここからは少し根性が要りますが、これを10回以上繰り返し、少なくとも100回以上に到達した時は、すっかり通じる発音の癖が付いているでしょう。上達のコツはたった一つ、恥ずかしがらないことです。

「実践–ケミカルビジネス英語―技術討論から英語通信文作成まで:藤井 貞二(化学工業日報社)」…以前にもご紹介した技術英語に特化した、発音と重要フレーズを教えてくれるロングセラー(たぶん)。特に、元素や化合物のカタカナ発音のガイドは、他書の追随を許さないほど秀逸。日常英会話より、学会や仕事で役立つ専門用語発音をという方はこちらから始めては。A社のサイトに書評はありませんが、万人が読む本ではないのでしょうがないでしょう。使用方法は、ひたすら大声で読み上げるのみ。付属のCDが教えてくれる正しいカタカナ式発音は目から鱗。明日からあなたはすっかり別人です。

*筆者注:本コラムは筆者の独断と偏見で構成されており、紹介する書籍等は木材保存協会とは一切関係ありません。

(世界の木窓から)

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「英語が上手になるには?(1):英語学習本研究家の回」

みちくさ vol.38 No.6 (2012)

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皆さんは、外国に行ったり、外国で暮らしたりすれば、英語が上手になるのになあと思ったことはありませんか。残念ながら、多くの場合は上手くなりません。外国に長く居ても英語がほとんどできない人を良く見かけますし、逆に英語が上手な人は必ず地道な努力をまじめに続けている様子がうかがえます。

海外でインターネットを使用していると、日本のサイトに連動して出てくる広告の多くが、「海外に居るのに英語が話せないあなたのための秘密の英語教材」であるとか、「直ぐにでもすらすら話せるようになる驚きの英語学習方法」といった類の広告であることから、英語の上達に困っている人がたくさんおり、こうした誘いにそれなりの需要があるのではないかということが推測されます。

私は、海外に来てから、どうすれば日本人は英語が上手くなるのだろうかとずっと考えてきました。欲を言えば、日本に居ながらにしても誰でも英語が上達するような良い学習方法を見つけられないものかと考えてきました。そのために、例えば、海外で現地の家庭教師のような人に英語を習ってしまうと、それは日本ではできないことだから、それはしてはいけないだろうと考え避けてきました。さっさと英語を習えば時間が節約できるのにとか、そんな余計なことを考えていないで、その時間を英語の勉強に費やせばいいのにという、周囲の冷たい視線を浴びながら、数多くの英語学習本を読み漁った結果、英語学習本研究家になれるのではないかと錯覚するくらい英語学習本に関する知識を身に付けることができました。もっとも世の中には英語学習本は五万とあり、私はその中のほんの一部を読んだに過ぎないことは、英語学習本研究をより深く行う中でいつも実感することでもあります。そんな研究の結果、(たぶん)例え海外に行かなくても、日本ででもきちんとこのように勉強すれば、英語が上手になるのではないかという学習方法が見えてきたような気がします。

外国に行かずして、日本に居ながらにして英語が上手くなりたい、さらには、英会話学校に行くのはお金がもったいないから嫌だ、という本誌の読者のために、次回から、自称英語学習本研究家の私が、この数年の研究の結果たどり着いたお勧めの英語学習本と共にお勧めの英語学習方法をご紹介していきたいと思います。それでは、次回からこのコラムを読んで、皆に内緒でこっそり英語力をステップアップさせていきましょう。

(世界の木窓から)

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「オリンピックの回」

みちくさ vol.38 No.5 (2012)

これを書いている時は、オリンピック真っ盛りでした(皆さんが読まれる頃はもうすっかり時期外れだと思いますが)。個人的にはオリンピックにはあまり興味ないんですが、日本のみならず、世界各地でオリンピックは人気があるみたいです(ここはオセアニア)。

そんな時期は子供を学校に連れて行くと、他の子供たちがわらわらと駆け寄ってきて、色々訊かれます。子供達:「昨日オリンピック見た?」私:「見たよ(見ていない)」子供達:「ホース・ライディングの日本人凄かったね」私:「おー、凄かったね(良く分からないけど、たぶん乗馬か何かだな。何か渋い趣味の子供達だな。というか、ある意味凄い国だな)」子供達:「ボートも見た?」私:「見たよ(もちろん見ていない。何か玄人好みの種目ばかり訊かれて困るな。そもそも、それがどんなオリンピック種目かも良く分からないな。嘘つくのが辛いから早く終わらないかな。)」子供達:「日本は何が強いの?」私:「(全然知らないから答えようがないな。何が強いんだろう。野球がオリンピックから外れたことくらいしか知らないな。)け、剣道?多分。」子供達:「おー、キンドー」私:「(ははーん、所詮は子供、剣道って上手く発音できないんだな。)」子供達:「相撲は?」私:「相撲はオリンピックではやらないよ(間違いなくやらないな。やっぱり子供だな。知識を披露すればいいってもんじゃないのに。)」

何だかんだで色々訊かれたましたが、今回は上手く答えられて、日本人の面目が保てたように感じました。途中で気が付きましたが、剣道はオリンピック種目じゃないですね。緊張して失敗してしまいました。ということで、今回学んだことは、例え相手が子供でも外国人相手だと緊張して失敗しやすいということでした。皆さんは外国人相手でも緊張しないようにして下さい。それが英会話の秘訣です。

(世界の木窓から)

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「親切は国境を超えるの回」

みちくさ vol.37 No.6 (2011)

37-6_michikusa.JPG外国で外国語が出来なくても、日本人が日本語が出来るだけで人の役に思いがけず立つこともあるものです。今回は、木材保存とは一切関係ない上に、仕事ともあまり関係なく、英語ともあまり関係ありませんが、日本人であるがゆえに役に立った話をご紹介したいと思います。

職場での会話1

「息子が日本の女性と結婚しててね。お嫁さんから届いたバースデーカードが、これなんだけど…日本語で書いてあるけど、これ何て書いてあるのか教えて。」「これは“お父さんいつまでも元気でね”と日本語で書いてあります。」「どうも、有難う。」「どういたしまして。」

職場での会話2

「車のタイヤにそろそろ空気を入れたいんだけど、車の説明書きが日本語で、どっちが前輪の空気圧でどっちが後輪の空気圧か分からないから、教えて。」「これは、前輪と書いてあるのがフロントで、後輪と書いてあるのがリアーね。次の時のために、FとRって上からマジックペンで書いておいてあげるよ。」「どうも、有難う。」「どういたしまして。」

職場での会話3

「クロスワードパズルの大事なところが分からないから教えて。短い日本の詩って何のこと?」「これはHaikuです。」「どうも、有難う。」「どういたしまして。」

職場での会話4

そして、小さく役に立つことが積もり積もって、ついにお礼を貰うに至りました。

「いつもお世話になって有難う。ガレージセールで無料の日本語のガイドブックを見つけたから貰ってきてあげたよ。」「うーん、どうも有難う??」いつ、本当のことを打ち明けるかは悩ましいところです。

(世界の木窓から)

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「子供の回」

みちくさ vol.37 No.4 (2011)

37-4_michikusa.JPG英会話上達の話に戻りましょう。幼稚園に子供を迎えに行くと、さすがに外国、人見知りしない子供達がぞろぞろ寄ってきて、何やら流暢な英語で話しかけてきます。子供の英語は聞き取りやすいと良くいいますが、残念なことにそんなことはありません。そして腹立たしいことに、滑らかな英語っぷりを聞いていると、明らかに自分より上手に英語を喋っている事に気がついてしまいます。認めたくはないですが、この国では私は子供より下のようです。

自宅の向かいの小学生の子供二人がしばしば我が家に遊びに来ます。こちらもなかなか流暢な英語を喋るので、どっちを向いても完敗だなと思っていましたが、ある日、何を言ってるのか分からないので紙に書いてもらいました。しかし所詮は子供、字の下手さと綴りの間違いに、ははーん、これは明らかに勝っている、一勝一敗だなと心の中で思いました。

職場では、子供じゃないんだからtruckとtrackの綴りを間違えちゃ駄目だよと、レベルの低い指摘をされますが、そんな大人の彼らも私の得意な受験英単語occasionallyを正しく綴れない事を私は知っています。これで二勝二敗、再び五分といったところでしょうか。

さて、少しは流暢に喋れるようになると僅かにも勝ち越しになりますね。どうしたらいいでしょうか?向かいの子供が教えてくれました。「私は本読みをしてるから上手に喋れるわ。英語教えてあげるね。(多分)」そう、私はまたここで英語上達の重要な法則に気が付いてしまったのです。この示唆に基づいて科学的に考えると、大きな声で毎日本読みをすれば、いつの日か英語が流暢に喋れるようになることを意味しています。何故、今までこんな大事なことを誰も教えてくれなかったのでしょうか。そしてここから、また私の科学的英会話の快進撃が始まるのでした。

(世界の木窓から)

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